熊の捕殺50頭増やし200頭基準に 長野県が原案

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ツキノワグマの専門家でつくる県の専門部会(林秀剛部会長)は6日、長野県長野市の県庁で開き、2007年度から5年間の熊の「特定鳥獣保護管理計画」の原案を固めた。捕殺の上限を単年度で150頭としていた従来計画を見直し、捕殺の緩やかな基準として200頭を設定。熊が減りすぎたり増えすぎたりしないよう過去3年間の捕殺数を勘案し、狩猟が始まる11月15日の前に、狩猟解禁後1年間の200頭前後の捕殺上限を県が定めることにした。
長野県は2002年度、鳥獣保護法に基づき本年度まで5年間の保護管理計画を施行。専門部会は、熊の出没が相次いだ昨年、553頭が捕殺されたことを踏まえ、計画を見直した。
長野県内の熊の生息数(推定)は、2002年度調査の「1325ー2496頭」から、「1867ー3666頭」に上方修正。これを受け、基準値を200頭とした。
また、東北地方などで受け継がれている伝統的な春熊猟に倣った春の熊捕殺については、熊の出没を抑制しているとされることから、調査研究のために、現在認めている下水内郡栄村以外の地域でも条件を付けて導入することにした。ただ、昨年の捕殺状況を勘案し、2007年度の実施は見送る。
また、保護管理における狩猟者の役割や、熊を人里におびき寄せないための防除対策を市町村や地域に求めることを明記した。今後、パブリックコメント(意見公募)と県環境審議会の審議を経て、県が本年度中に正式決定するという。
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